こどもの絵の世界
2「まる」
なぐり書き、スクリブルを続けていた子供は、 複数のスクリブルを描けるようになったり、 あるいは線や点を描けるようになったり、 そうしていくうちに「まる」を描くようになります。
こちらは2歳9ヶ月の子どもの作品。
描けるようになるとこんなふうに、何度もなんどもまるを描いて、ある意味練習がよく見られます。
(円の中に円や点が見られ、何かを意図して書いているのかもしれません。)
[作品紹介art003]
閉じた「まる」これは大きなステップです。ここになにがしかが加われば…
3歳2ヶ月
大きな赤丸はりんご、右側の小さめのまるに点、みたいなものが顔。
上からパパ、自分、ママ、だそうです。
受精卵とか、細胞レベルのヒトってかんじですね。
初めは、偶然の産物にあとから「見立て」ることも多いかもしれません。 意図して書いたものを、説明しながら描くかもしれません。
3歳2ヶ月
これは「サンタクロース」。 まるのなかにバツがあるのが顔で、周囲の大きなまるが袋と思われます。
こういうよくよく見立てないと分からないものを描いた絵は、 ほんとうにほんの一時期のこと。 絵がパターン化してしまう前の、本質をついた貴重な作品です。
話をしているならその話を聞いてあげ、自由に楽しく描かせることが、 いちばんその後の発想力を潰さない方法だそうです。